こんにちは。yukoです。
この記事では、FXをするうえで欠かせないFX口座について、
特に国内FXと海外FXの違いと、それぞれのメリットとリスクを紹介します
TwitterのFX界隈では、海外FX使っている人が多いですよね。
なんでかな?
海外FXって英語対応必要そうだし、日本の会社の方が安心でいいと思うんだけど。
国内FXと海外FXそれぞれにいいところがありますので、
この記事を読んで、自分に合ったFX口座を作る参考にしてくださいね
国内FXと海外FX
FXとは
FXとは「Foreign Exchange」の略で、一般的にはレバレッジを利用した「外国為替証拠金取引」のことを指します。
外国為替証拠金取引とは、レバレッジを利用して、円、ドル、ユーロ等の通貨を売買し、交換レートの変動で生じる差額で利益をだすことを目的とした取引のことです。
レバレッジを利用することにより、少ない金額を担保に、多額の取引を行うことができるので、効率よくトレードすることが可能となります。
国内FXとは
国内FXとは、金融庁に登録されており、日本国内の居住者を対象にFXサービスを提供している業者及びその業者でFX取引を行うことです。
金融庁の定めたルールに従って運営されているため、信頼性と安全性が高いです。
このように信頼性が高い一方、レバレッジ上限があり、口座に入金した金額以上の支払いが必要になるケース(追証)があるというデメリットもあります。
海外FXとは
海外FXとは、外国に本社を構えたFXサービスを提供している業者及びその業者でFX取引を行うことです。
本社が海外にあり金融庁の規制を受けないため、国内FXとは異なる条件で取引が可能です。
なお、海外FXは日本の金融庁の登録は行っていませんが、他国のライセンスを保有していることが多いです。
海外FX業者を利用すること自体は、違法ではありませんが、
海外業者によるトラブルが発生するケースがあるため、金融庁では注意喚起を行っています。
これらを理解した上で利用する必要があります。
参考:金融庁HP「無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください」
国内FXと海外FXの違い
国内FXと海外FXの違いを表にしてみました。
メリットは青、デメリットは赤でハイライトしています。
思った以上に違いが多いですね。
項目 | 国内FX | 海外FX |
---|---|---|
信頼性・安全性 | 金融庁に登録 | 海外のライセンスを取得している場合が多い |
取引プラットフォーム | 独自のものが多い | MT4/MT5が多い (EA利用可能) |
口座数 | 1口座のみ | 複数口座可能 |
取り扱い商品 | 少数(通貨のみ) | 多数(通貨、貴金属、株価指数、株式、暗号通貨など) |
最大レバレッジ | (個人)25倍 (法人)おおそ100倍 | 400倍~無制限 |
追証 | 追証あり (追加入金必要) | なし |
ゼロカット | なし | ゼロカットあり (損失は入金額まで) |
手数料(スプレッド等) | 業者により様々 | 業者・口座タイプで様々 |
ボーナス、キャンペーン | 新規口座キャッシュバックキャンペーン等あり | 入金ボーナス等あり |
税金(個人) | 分離課税 約20% 損失の繰り越し可能 | 総合課税 約15~56% 損失の繰り越し不可 |
出金拒否リスク | ほぼなし(規約違反を除く) | リスクあり(業者を選ぶ必要あり) |
日本語対応 | ○ | 基本的に日本語対応あり |
主な業者 | DMM FX 外為どっとコム、 OANDA、LION FX FXTF 他 | XMTrading、TitanFX、Exness、Three Trader他 |
国内FX業者を利用するメリット
高い信頼性
国内FX業者は、金融商品取引業の登録を行っており、投資者保護のためのルールに従っています。
・レバレッジ制限:個人は25倍以下
・ロスカットルール:評価損の額が事前に取り決めた水準に達したら、強制決済
(ただし、相場の急変時は証拠金の額を上回る損失が生じることがある)
・証拠金の管理:預かった証拠金は金銭信託により、分別管理
・勧誘規制
・両建て取引の禁止:業者の両建て勧誘禁止
これらの規制により、利用者によるルール違反をのぞき、出金拒否にあうリスクは低いと考えられます。
個人の場合、税金面で有利なことが多い
税率の差
個人の場合、国内FXで得た所得にかかる税金は、所得の約20%であるのに対し、海外FXでは約15~56%となっており、所得が大きい場合には海外FXは税負担が大きくなってしまいます。
税 | 国内FX | 海外FX |
---|---|---|
所得税 | 15%(申告分離課税) | 5~45%(総合課税) |
復興特別所得税 (所得税の2.1%) | 0.315% | 0.105%~0.945% |
住民税 | 5% | 10% |
合計 | 20.315% | 15.105% ~55.945% |
【海外FX(総合課税)の課税所得額と税率】
課税所得額 | 所得税率 | 控除額 | 住民税率 | 所得税+住民税 |
---|---|---|---|---|
195万円まで | 5% | – | 10% | 15% |
195~330万円 | 10% | 97,500円 | 10% | 20% |
330~695万円 | 20% | 427,500円 | 10% | 30% |
695~900万円 | 23% | 636,000円 | 10% | 33% |
900~1,800万円 | 33% | 1,536,000円 | 10% | 43% |
1,800~4,000万円 | 40% | 2,796,000円 | 10% | 50% |
4,000万円~ | 45% | 4,796,000円 | 10% | 55% |
※ 平成25年から令和19年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1パーセント)を併せて申告・納付することとなります。
FX以外の所得の有無等、人により異なりますが、
兼業トレーダーの場合は、国内FXを利用する方が税金が少なく済むことが多いでしょう
損失発生時の繰り越しが可能
国内FXの場合は、損失が出てしまった場合でも、3年以内にでた利益と相殺することができます。
信頼性があり、税金面でのメリットが大きいのはとっても魅力的ですよね。
でも、国内FXを利用するなら知っておかなければならない重要ポイントがあります!
国内FX業者を利用するリスク
国内FXは、信頼性・税金面でとってもメリットがありますが、
実はちょっと気をつけなきゃいけない点があります。
それは、「追証」と「ゼロカットができない」ことです。
追証(おいしょう)
追証とは、「追加証拠金」の略です。
信用取引で発生した含み損により、証拠金維持率が最低ラインを下回った際に、証拠金を追加することを指します。
追証が発生すると、定められた期日までに入金するか、ポジションを決済する必要があり、入金しなかった場合はポジションは強制決済されます。
国内FXの追証の怖いところ
これだけなら、そこまで注意しなくれもいいのではないかと思われるでしょうが、
本当に注意すべき点は、強制決済されたが、口座残高がマイナスとなった場合、そのマイナスとなった額を業者に返済する必要がある点です。
これは、国内FXは損失の補填が禁止されているため、海外FXでは一般的な「ゼロカットシステム」がないためです。
また、めったに起こることではありませんが、多額の損失を返済することとなった事例もありますので、ご注意ください。
参考:
信用取引・FXの追証が払えないとどうなる?対処法は?(外部サイト)
スイスフランショックで借金の悲劇! 個人投資家を直撃、裁判への動きも…(外部サイト)
国内FXでトレードを行う際には、損切や、追証の可能性、強制決済の可能性、そして相場の急変動のリスクを考えて立ち回るようご注意ください。
おまけ
先日、システム障害による配信レートに誤りがあったため、国内FXのユーザーが支払請求を受けた件が話題になりました。
これも、損失補填の禁止により生じた事案のようです。
海外FX業者を利用するメリット
FX界隈のユーザーは海外FXを利用している人がとても多いです。
信頼できて、税金も有利な国内FXでなく、あえて海外FXを利用している理由は、使いたいと思うだけのメリットが十分にあるからです。
取引プラットフォーム
メタトレーダー(MT4/MT5)を愛用しているトレーダーはとても多いです。
裁量トレーダーにとっては、複数のチャートを同時に表示させてマルチタイムフレーム分析をしたり、相関分析をしたり、自分のトレードに合ったインジケーターを利用してテクニカル分析をしたりと、とても使いやすいプラットフォームです。
システムトレーダーにとっても、自動売買プログラムはEA(エキスパートアドバイザー)というMT4/MT5で利用するものが多く、やはりメタトレーダーを利用する人が多いです。
国内FXでも、メタトレーダーを利用できる会社はありますが、あまり多くはありません。
複数口座可能・取り扱い商品が多い
国内FXでは、口座は1つだけ、取り扱い商品も通貨ペアのみ20種類くらいしかありません。
海外FXの場合は、口座を複数持つことができるため、
スイングトレード用、デイトレード用、システムトレード用①、システムトレード用②…
といったふうに、目的別に口座を使い分けることで、
資金管理・リスク管理をしやすい点が大きなメリットです。
また、取り扱い商品も非常に幅広く、自分の得意な商品を選んだり、トレードチャンスが来ている商品に狙いを定めたトレードもしやすいです。
ハイレバレッジで効率のよいトレードが可能
海外FXの大きな特徴はレバレッジの大きさです。
レバレッジが大きいとリスクが大きくなる面もありますが、レバレッジを利用することで、限定した証拠金で効率よくトレードすることが可能となります。
システムトレードを利用する場合も、レバレッジが大きい方が効率よくEAを稼働させることができます。
自分のトレード方法、資金管理方法に合ったレバレッジに調整して、トレードしてくださいね。
ゼロカットシステムにより、損失を限定できる
国内FXで説明しましたが、海外FXを使う場合のメリットの一つです。
損失額を入金額までに限定できるので、追加支払のリスクなくトレードが可能となります。
海外FX業者を利用するリスク
出金拒否(FX業者の運営に問題あり)
海外FXは金融庁の登録を行っていないため、業者によっては信頼性に問題のあるところもあります。
これまでにも正当な理由のない出金拒否、利用者が預けた証拠金が返金されないまま、営業を取りやめられた事例がいくつかあります。
GEMFOREXの事例が記憶に新しいですね。
【参考】(外部サイト)
・GEMFOREXは出金トラブル多発!人気業者の裏の顔を告発
・GEMFOREXで出金できないトレーダーが続出!タリタリも撤退?
・GEMFOREXの被害報告リスト
BACapitalでは、出金拒否、勝手に取引されロスカットされたとのtweetもありました。
出金拒否(禁止取引による)
海外FXはゼロカットシステムを不正に利用した両建取引や、指標トレード、裁定取引(アービトラージ)等を禁止取引にしていることが多いです。
これらのルールに違反すると、出金拒否されることがありますのでご注意ください。
海外FXのリスクを回避するためのポイント
ライセンスを確認
海外FX業者は日本の金融庁の登録は行っていませんが、海外のライセンスを保有している場合が多いです。
どのライセンスを保有しているのかは、業者の信頼度を測るのにとても参考になります。
参考 海外FXの金融ライセンスって何?国ごとの特徴や信頼性を解説(外部サイト)
口コミチェック
X(Twitter)やWikiFX等の口コミで出金拒否、出金遅延、詐欺などの情報がないのか確認してみましょう。
普段から、そのような情報をよくツイートしている人をフォローしておくといいですね。
国内FXと海外FX どっちを選ぶ?
国内FXと海外FXの違いと、それぞれのメリット、リスクを説明してきました。
自分はどこの口座を開設したらいいのか、まだちょっとわかりにくいですよね。
FXのトレード方法と、国内と海外どちらの方がおすすめなのかをまとめてみました。
絶対にこちらがいいとかはありませんが、参考にしてくださいね
国内FX向け | 海外FX向け | |
---|---|---|
資金管理 | 入金額の数%で損切り コツコツトレード | ロスカットか爆益狙いの ハイレバトレード (資金全体は口座の外で管理) |
資金量 | FXに使える資金が多い 資産保全の安全性重視 | FXに使える資金が少ない 資金効率重視 |
トレード方法 | 裁量トレード | 裁量トレード EA(システムトレード)を利用 |
取引対象 | 主要通貨ペアのみ | 貴金属、株価指数、商品先物、暗号通貨等、通貨以外もトレード |
まとめ
項目 | 国内FX | 海外FX |
---|---|---|
信頼性・安全性 | 金融庁に登録 | 海外のライセンスを取得している場合が多い |
取引プラットフォーム | 独自のものが多い | MT4/MT5が多い (EA利用可能) |
口座数 | 1口座のみ | 複数口座可能 |
取り扱い商品 | 少数(通貨のみ) | 多数(通貨、貴金属、株価指数、株式、暗号通貨など) |
最大レバレッジ | (個人)25倍 (法人)おおそ100倍 | 400倍~無制限 |
追証 | 追証あり (追加入金必要) | なし |
ゼロカット | なし | ゼロカットあり (損失は入金額まで) |
手数料(スプレッド等) | 業者により様々 | 業者・口座タイプで様々 |
ボーナス、キャンペーン | 新規口座キャッシュバックキャンペーン等あり | 入金ボーナス等あり |
税金(個人) | 分離課税 約20% 損失の繰り越し可能 | 総合課税 約15~56% 損失の繰り越し不可 |
出金拒否リスク | ほぼなし(規約違反を除く) | リスクあり(業者を選ぶ必要あり) |
日本語対応 | ○ | 基本的に日本語対応あり |
主な業者 | DMM FX 外為どっとコム、 OANDA、LION FX FXTF 他 | XMTrading、TitanFX、Exness、Three Trader他 |
国内FXと海外FXのメリットとリスクを紹介しました。
それぞれの特徴を把握して、自分に合ったFX会社を見つけてトレードしてくださいね