以前の記事で紹介したEABANKチャレンジでは、グリッドタイプ以外フル稼働といった
ある意味、とっても雑なポートフォリオの紹介でした。
これだけでも十分強いのですが、ベストなポートフォリオとは言えません
この記事では、さらなる収益・資金効率を向上させるための、
ポートフォリオの組み方、EAの選び方・評価方法について解説します
ポートフォリオについて
ポートフォリオについては、EABANKチャレンジの紹介記事でも説明しましたが、
念のため、再度説明します
投資におけるポートフォリオは、現金・預金・株式・債権・不動産・貴金属等の保有する資産の組み合わせとその配分を指します
ポートフォリオを組むことは、投資の基本であり、金融庁のHPでも分散投資について説明しています
ポートフォリオを組むことで、リスクを減らしながらリターンを望むことができるようになります
EABANKチャレンジのポートフォリオとは
EABANKチャレンジにおけるポートフォリオは、使うEAの組み合わせとLot配分を指します
実際にフル稼働が成果をだしていることからわかりますが、これらが必ずしも悪いとは限りません。
ただし、リスクの減少とパフォーマンスの向上を目指す余地のない完璧なポートフォリオというわけでもありません。
提供されている数多のEAを見極め、EAの組み合わせとLot配分を工夫することで、
リスクを抑えつつ、パフォーマンスの向上を目指すことが可能です
ポートフォリオの方針
yukoが目指すポートフォリオの基本方針は、リスクヘッジ(回避)です
なので、
具体的には、
・通貨ペア、ロジックはできるだけばらばらにする
・ロジック等が重複するEAは、成績の良いものを選ぶか、各EAのロットを下げる
このような方針でポートフォリオを組むことにより、
リスクであるドローダウンを抑え、安定した収益を狙います
そのためにEAポートフォリオをブラッシュアップしていきます!
EA単体を評価する
EAのポートフォリオを組もうにも、それぞれがどんなEAなのかがわからないと、
どう組み合わせれば良いか考えることもできません。
なので、まずはそれぞれのEAがどのようなEAなのかを評価していくことになります。
EA単体を評価する方法は大きく2つに分かれます。
①バックテスト
②フォワードテスト
それぞれについて、どのような物か説明します
EAの評価方法① バックテスト
バックテストとは?
バックテストとは、過去の相場データを用いて、そのEAを使ったらどのような結果になるのかを検証するテストです
EA-BANKがEAの審査で10年以上のテストを要求していますが、そのテストもバックテストです
また、EA-BANKで提供されているEAのバックテストは、各EAの説明ページで確認することができます。
バックテストレポートはどこをどうやって読めばいい?
バックテストレポートの読み方については、EA-BANKのサイトに説明がありますので、
こちらを読めば基本的なことがわかるようになっています
とても丁寧にわかりやすく説明されているので、みなさんご一読ください
【EA-BANKのサイトのバックテストレポートの見方の一部抜粋】
たっくん@taku_zou)が、MT4のテスターレポートの各DDのわかりやすい図解を作成してくれましたので、紹介しておきます。
ありがとうございます!
バックテストってどこまで信じていいの?
バックテストと言っても、その精度は千差万別、玉石混交と言わざると得ないのが現状です。
EA-BANKが提供するEAについては、期間・取引回数・スプレッド等の一定の条件を満たしたバックテストを基に審査されているため、一定水準の信頼性の担保されたバックテストデータが提供されています。
一方、バックテストの条件が実際の取引の条件と異なっており、EAを稼働させるとバックテストの結果ほどの成果が望めないEAもあります
中には、EAを販売するために意図的にバックテストの条件を緩くして、バックテストでは利益がでているのに、実際に運用すると利益がでないEAもあります
このようなEAもあるため、EAを使用する前には自分でバックテストを行うことが望ましいです
今後、EA-BANKの提供するEA以外のEAを使いたい時に備えて、バックテストを自分でできるようになっておきましょう♪
バックテストのやり方は?
EA-BANKのサイトでは自分でバックテストを行う方法も説明されています。
こちらもとても丁寧でわかりやすいです
さらに信頼できるバックテスト TDSについて
実は、上記で説明されている通常のバックテストは、利用する過去データの精度が低く、スプレッドも常に一定の値でテストされます。
実際の相場で生じるスプレッドの拡大や、すべりやスリッページと言われる注文と約定の価格差など、実際のFX会社で取引する条件を正確に再現していません
そこで、よりリアルの相場に近い条件でバックテストを行うためのツールがTDS(Tick Date Suite)です。
TDSを利用することで、信頼性の高いバックテストを行うことが可能になります。
通常のバックテストでは、モデリング品質が90.00%と表示されるのに対し、
TDSの場合、モデリング品質が99.90%と表示されます
ただし、TDSでも設定次第で実際の市場環境よりもよい結果のバックテストデータを作ることは可能なので、TDSを使ったバックテストデータなら、必ず信頼できるというわけではありませんが、信頼性がより高いデータである可能性は高まります
TDSは有料ですが、2週間の無料トライアルもありますので、気になる方はこちらからどうぞ
TDSの詳しい使い方については、後日、別記事にて解説予定ですので、おまちください。
EAの評価方法② フォワードテスト
フォワードテストとは、リアルタイムの相場データを用いて、そのEAを使ったらどのような結果になるのかを検証するテストです
リアル口座の場合と、デモ口座の場合があります
なお、デモ口座の価格はリアルと異なっていることがあり、スプレッド、約定についてもデモの方がリアルよりも条件が良いので、結果は一致しません
どちらにせよ、リアルタイムの相場データを使うため、過去の相場に合わせた設定(カーブフィッティング・過剰最適化)などの影響を受けることがなく、バックテストよりも、よりEAの実力を反映した結果を得ることができます
なお、自分で取ったフォワードテストの結果の分析は、REAL TRADEやmyfxbookを利用することで可能になります。
【REAL TRADE】の画面はこちら
【myfxbook】の画面はこちら
いずれもマジックナンバーを選択して分析することが可能です
また、この他にもマジックナンバー別に損益を集計するツールが配布・販売されていますので、それらのツールを活用しても良いでしょう
EA単体のテスト方法の違い
バックテストとフォワードテストそれぞれの違いをまとめました
テスト項目 | バックテスト (通常) | バックテスト (TDS) | フォワードテスト (デモ) | フォワードテスト (リアル) |
---|---|---|---|---|
対象 | 過去データ (90.0%) | 過去データ (高精度99.9%) | リアルタイムデータ (リアルとは異なる) | リアルタイムデータ |
スプレッド | 固定 | 固定or変動 | 変動 (リアルより狭い) | 変動 |
スリッページ 約定遅延 | なし | 設定可能 | なし | あり |
期間 | 長期間可能 | 長期間可能 | EA完成以降のみ | EA完成以降のみ |
信頼性 | ×~△ | ×~○※ | △~○ | ◎ |
バックテストについてはTDSを使うと信頼性の高いテストが可能ですが、設定次第ですので、信頼性は「×~○」としています
EAのポートフォリオを評価する
それぞれのEAのバックテストやフォワード成績を入手したら、EA分析ツールでEA同士の相関を含め詳細を分析できます
相関を分析すると、それぞれのEAの勝つタイミングと負けるタイミングが、どれほど一致しているか、ずれているかを調べることができます
この結果、相関関係が低いEAの組み合わせを選ぶことで、分散の効いたポートフォリオを組むことができます
Quant Analyzerでもバックテストデータを読みこむことで、EA同士の相関関係を算出できます。
Quant Analyzerには有料版と無料版がありますが、差しあたっては無料版で良いでしょう
ポートフォリオの方針とEAの評価方法 まとめ
✅EABANKチャレンジのポートフォリオは使うEAの組み合わせとLot配分
✅ポートフォリオを活用することで、リスクを減らしつつ、リターンを望める
✅通貨ペア、ロジックなどがばらばらになるようにポートフォリオを組む
✅EA単体の評価方法はバックテストとフォワードテストがある
✅バックテストは過去データのテスト。作り方によって信頼性には大きく差がでる
✅フォワードテストはリアルタイム相場データのテスト。EAの実力を反映
✅EAの組み合わせについては、相関関係を調べることができるツールがある
さいごに
この記事では、EAのポートフォリオとEAの評価についての基本について説明させていただきました
EABANKチャレンジのポートフォリオをブラッシュアップしていくため、
また、今後も継続的にEAで稼いでいくためにも、
自分でもEAの評価をできるようになりましょう